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【機能解剖学】トレーナーが知っておくべき『フォースカップル』とは

藤元大詩/Taishi Fujimoto

フォースカップルとは

今回は、トレーナーであれば知っておくべき知識『フォースカップル』について解説したいと思います。まずは、フォースカップルの意味について簡単に解説したいと思います。

[box06 title=”フォースカップルとは”]2つ以上の筋肉が協同して1つの運動を遂行する機能のこと。[/box06]

適切な動作評価をする上でフォースカップルを理解することは極めて重要なポイントになります。また、運動指導においても正しい動作へ導く上で知っておくと良い知識の1つです。

骨盤のフォースカップル

まずは骨盤の後傾におけるフォースカップルを例に解説していきます。

骨盤を後傾させる動きには、股関節伸展筋群となる大殿筋やハムストリングスが働き、同時に腹直筋や外腹斜筋などの腹筋群も協同して働くように骨盤が後傾されます。

このように2つ以上の筋が協同して1つの運動を遂行することをフォースカップルと呼んでいます。また、その反対に位置する股関節屈筋群や腰部伸筋群は、盤後傾時には逆に伸張されている状態となります。

肩甲骨のフォースカップル

肩甲骨の運動にも同様にフォースカップルがあります。肩甲胸郭関節で遂行させる上方回旋という動きを例に解説していきます。

肩甲骨を上方回旋させる動きには、肩甲骨の挙上に関わる僧帽筋上部線維、上方回旋・外旋に関わる前鋸筋、後傾に関わる僧帽筋下部線維などの筋群が協同して働くことが必要です。

このフォースカップルが何かしらの機能障害によって破綻してしまうと、関節を適切な運動方向へ動かすことが難しくなってしまいます。

インピンジメント兆候や腱板損傷・断裂などのリスクファクターに繋がります。

フォースカップルの働きを正常に保つためには、動きに関わる筋群を正常に機能させる事ができる状況を作ることが大切です。

【解剖学】トレーナーが知っておくべき『肩甲骨』の構造と基礎知識

正しい知識を身につけて最適なアプローチを!

 

パーソナルトレーナーやインストラクター、指導者である以上、解剖学や運動力学などの基本知識は必ず勉強しておくべき分野のひとつです。今回お伝えした腰椎骨盤リズムについても身体の基本構造を理解する上で大事な知識の1つです。

目の前のクライアントや選手に対して、身体の構造に基づいた正しいアプローチを目指していきましょう。解剖学に関する記事は、他にもアップしているので気になる方は是非チェックしてみて下さい。

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ABOUT ME
藤元大詩/FUJIMOTO TAISHI
藤元大詩/FUJIMOTO TAISHI
B−LEAD代表パーソナルトレーナー/講師
フリーランス パーソナルトレーナー兼アスレティックトレーナー 。数年間パーソナルトレーニングジムに所属して、延べ年間1300以上のパーソナルトレーニングセッションを担当し、多くのクライアントのカラダに対する不調や悩みの問題を解消する。腰椎椎間板ヘルニアや分離症、脊柱管狭窄症、半月板損傷や靭帯損傷などの膝のケガ、糖尿病の方など…一般の方をはじめ、高齢者やスポーツ選手、アスリートへのトレーニング指導も担当している。
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