トレーニング基礎知識

トレーニングの原理・原則|トレーニングの生産性を向上させる知識

BODY PARTNARS代表 藤元 大詩
BODY PARTNARS代表 藤元 大詩
大阪を拠点に関西各地方にフリーランスパーソナルトレーナー/アスレティックトレーナー として活動している BODY PARTNARS の 藤元大詩(ふじもとたいし)です!(@taishi_fujimoto

 

トレーニングには、効率性を高めるための基本的な考え方としてトレーニングの原理・原則があります。一般の人にもスポーツ選手にも、身につけてほしいトレーニングに関する知識です。

 

パーソナルトレーナーやS&Cコーチ、アスレティックトレーナーなどの有資格者の方であれば、必ず知っておくべき知識です。トレーニング経験者の方でも聞いたことがある人も多いと思います。

トレーニングの原理・原則を「知っているか」「知っていないか」では、トレーニングのプログラム内容にも大きな違いが出てくると思います。

 

実際にトレーニングを実践して効果を実感している人は、トレーニングの原理・原則に基づいた内容で実践していると思います。(知っている・知っていないは別として)

 

原理・原則と聞くと難しい話のように感じるかもしれませんが全く難しくありません。

今回は初めての方にも伝わるようにわかりやすく、トレーニングの原理・原則について解説したいと思います。

トレーニングの原理・原則

トレーニングの原理(3つ)

過負荷の原理(オーバーロード)

過負荷の原理とは、普段身体に対して加わっている「負荷よりも負荷を与えることが必要である」という原理です。

トレーニングの効果を実感するためには非常に大切な原理です。正しい効果を実感できていない人の中には、過負荷の原理を無視して取り組んでいる人も少なくないです。

 

日常生活の時間がほとんどの人にとっては、「日常生活レベル」の負荷が基準になります。スポーツ選手であれば、その「スポーツ・競技レベル」の負荷が基準レベルになります。トレーニングにおいて適切な効果を得るためには、それらの普段日常生活やスポーツ中に加わっている負荷よりも高くなければいけません。

 

そして、人は環境に適応する能力が備わっているため、トレーニングでも同じように一定期間トレーニングを実践することで負荷に慣れていきます。

トレーニング負荷に慣れてきたら、さらに負荷を増やして取り組んでいくことが必要になります。

 

過負荷の原理に考慮しながら、トレーニングの負荷設定(種目、重量、セット数、秒数、テンポ、休息時間…)を決定して進めていくことが大切です。

 

可逆性の原理

可逆性の原理とは、得られたトレーニングの効果も「トレーニングを止めてしまうと元の状態に戻ってしまう」という原理です。

ダイエットでよくあるリバウンドと同じです。ダイエットでも短期間で痩せた人は、その後サボってしまうと短期間でリバウンド(元の状態に戻る)してしまう傾向にあります。

逆に中・長期的につけた筋肉や、落とした脂肪については元に戻る期間も短期間よりも緩やかになる傾向にあります。

 

トレーニングやスポーツ経験者のほとんどの人たちが一度は経験したことがあることだと思います。

スポーツを引退した後の身体能力や競技スキルの状態も同様です。スポーツ選手も引退した後や中・長期的な休暇をとったあとは、身体の動かしにくさや能力の低下を肌身で感じると思います。

 

要は、しっかりと「計画的に続けていくことが大切」ということです。そのためには続けられるように環境を整えたり、続けることで得られるメリットを知り、思考を身につけることが必要です。

 

特異性の原理(SAID)

特異性の原理とは、身体にトレーニングの負荷・刺激を与えると、その負荷・刺激に対して特異的な適応が起こるという原理です。

大胸筋のトレーニングを実践すれば、大胸筋が発達し、持久力トレーニングを実践すれば、心肺機能や持久力が向上します。とてもシンプルな話で逆のこと、現象は起きません。

 

これをダイエットやボディメイクの効率性を高めるために当てはめると、現状の身体の状態に対して必要なことを見極めて実践する手段・方法を決定して進めていくことになります。

ダイエットを目的とする人が運動量が足りていない(消費エネルギー量が不足)のであれば、有酸素系の運動やサーキット系のトレーニングなども組み合わせてプログラムしていくことが必要になるかもしれません。

 

特異性の原理を正しく当てはめていくためには、現状の身体の状態を知り、目標地点に対して逆算し、「何をすべきか」を知ることが大切です。

 

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トレーニングの原則(5つ)

漸進性の原則

漸進性の原則とは、能力の向上とともに負荷・強度を少しずつ段階的に高めていくことで効率性を高める原則です。

現状持っている身体能力をはるかに超える負荷を与えるとトレーニングフォームが崩れてしまったり、ケガを起こすリスクも高くなってしまいます。

逆に段階的に上げる負荷が低すぎても目標地点までの道のりが遠くなってしまう可能性があります。

 

現状の身体の状態・能力に見合った負荷設定を常に心がけていきながら、適切な負荷を与えていけるようにしていきましょう。

 

反復性(継続性)の原則

反復性の原則とは、トレーニングは継続的に反復的に続けていくことが期待している効果を得ることができるという原則です。

可逆性の原理のように一度トレーニングを止めてしまうと「元の状態に戻ってしまう」ことからも計画性を持って続けられるように環境を作ることが大切。

一つのことを何ヶ月も何年も続けることは簡単な話ではありません。簡単に感じる人もいると思いますがトレーニングについては離脱する人もすごく多いのが現状です。

 

運動能力を高めるにしても、筋肉量を増やすにしても、1日や2日で効果を実感できる訳ではありません。より計画的に一定の期間繰り返し、継続していくことが必要不可欠です。

筋肉量を増やしたいのにトレーニングを週1回しか実践していなかったり、1週間だけ必死に実践して次の1週間は丸々休みにしてしまうケースも少なくないです。

それでは実践している意味がありません。(期待している効果を実感することは難しい)

筋肉量を増やしたいのであれば、週2〜3回(2〜3日に1回ペース)ウエイトトレーニングが必要で最低でも3ヶ月は続けるべきです。1週間丸々休んでしまうと…その分の筋肉量が落ちてしまう可能性があります。

このように原理・原則に基づいた運動プログラムで計画性を持って取り組むことが必要。

 

実践し始めの1〜2ヶ月くらいの間にトレーニングを習慣させることが中・長期的に続けるためのポイントです。また常にトレーニングに意義を持つこと、意図・目的を持った上で取り組むことも非常に大切なポイントの一つです。

 

全面性の原則

全面性の原則とは、様々な体力要素やフィジカル能力を総合的に高めていくという原則です。

よくある例として上半身のトレーニングばかりを実践して下半身のトレーニングは一切しないというケースですが、このようにケースは上半身の筋肉量に対して下半身の筋肉量が明らかに低くなってトータルのバランスが悪くなります。

バランスの乱れから最悪の場合、ケガの原因に繋がる可能性も考えられます。

 

上記の例で言うと、上半身を鍛えるだけじゃなく、下半身も鍛えることで上半身の筋肉量増加を促すことができたり(下半身は面積の大きい筋肉が多いため)バランスが整うことでカラダ全体の見た目が良くなることに繋がります。

 

※トレーニングを実践する内容や種類については、個人の自由です。いくら上半身や下半身の筋肉量のバランスが乱れようが、持久力をつけずに瞬発的な能力を伸ばそうが最終的には、トレーニング実践者の決めることです。

 

ただ目的によっては、この全面性の原則を考慮することで更なるトレーニングの効果を引き出すこと、より安全に効果的に実践することに繋げることができる可能性があります。

偏ったトレーニング内容で実践されている人でも全面性の原則を理解した上でどのような運動プログラムを組んで実践していくか一度考えてみてくださいね。

 

個別性の原則

個別性の原則とは、トレーニング実践者の性別や年齢、身長、体重、運動能力、健康状態、トレーニングの目的など個人差を考慮した上でプログラムを組み立てるという原則です。

トレーニングプログラムの決め方は、トレーニングの目的や目標だけではありません。より効率的に安全性を考慮した上で取り組んでいくためには、個人個人に合わせたプログラムを組んで実践することが大切です。

小学生がトレーニングを実践する時と高齢者の方がトレーニングを実践するときでは、同じ目的であったとしても運動プログラムの内容や注意すべきポイントも大きく変わってきます。

 

より効率的に、より安全に期待している効果を実感していくには、一人一人の身体の状態やトレーニングの目的に寄り添った運動計画を立てて進めることが大切なポイントです。

 

意識性の原則

意識性の原則とは、トレーニングの「目的や意図すべきことを理解して、意識する」という原則です。

トレーニングでどの筋肉や関節を使っているのかを理解して意識することで、より効率的にトレーニングを進めることができます。

ストレッチでどこを伸ばすかを知ることも同じです。

 

トレーニング実践者が「なぜ、そのトレーニングを実践しているか?」を理解することはとても大切です。トレーニングの目的を理解して実践することでトレーニングに意義を見出すことができ、効率性や継続性を高めることに繋げていくことができます。

 

トレーナーや運動指導者は、解剖学や生理学など沢山の知識を勉強しているのでトレーニング中に意識すべきポイント、使う部位を把握しているので動きが良い人が多いです。(皆が皆そうとは限りませんが…)

一般の人やスポーツ選手が運動する場合においても、身体の正しい知識や構造について理解することでより高いパフォーマンスを実現することができると思います。

 

トレーニングの原理・原則のまとめ

  • トレーニングの生産性を高めるために「3原理・5原則」を理解する
  • 過負荷の原理「日常生活で加わっている負荷より負荷をかけてトレーニングすること」
  • 可逆性の原理「トレーニングを止めてしまうと元の状態に戻ってしまう」
  • 特異性の原理「トレーニングに対して、その負荷に対する特異的な効果を得ることができる」
  • 漸進性の原則「トレーニングの負荷は、体力の向上とともに段階的に少しずつ上げていくこと」
  • 反復性の原則「トレーニングは計画的に反復的に続けていくこと」
  • 全面性の原則「体力要素や身体能力をバランス良くトータルに鍛えること」
  • 個別性の原則「個々の体力レベルや目的にに合わせてトレーニングプログラムを組み立てること」
  • 意識性の原則「トレーニングの目的を理解した上でトレーニンを実践すること」

今回の記事は、少し長くなってしまいましたが最後までご覧頂き、ありがとうございました。トレーニングや身体について何かご質問や相談があれば、気軽に公式LINEやメール、お問い合わせフォームよりご連絡下さい。

 

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藤元大詩/Taishi Fujimoto
藤元大詩/Taishi Fujimoto
フリーランス パーソナルトレーナー兼アスレティックトレーナー 。数年間パーソナルトレーニングジムに所属して、延べ年間1300以上のパーソナルトレーニングセッションを担当し、多くのクライアントのカラダに対する不調や悩みの問題を解消する。腰椎椎間板ヘルニアや分離症、脊柱管狭窄症、半月板損傷や靭帯損傷などの膝のケガ、糖尿病の方など…一般の方をはじめ、高齢者やスポーツ選手、アスリートへのトレーニング指導も担当している。
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