ウエイトトレーニング

スクワットで「膝が内側に入る」原因をトレーナーが解説

BODY PARTNARS代表 藤元 大詩
BODY PARTNARS代表 藤元 大詩
大阪を拠点に関西各地方にフリーランスパーソナルトレーナー/アスレティックトレーナー として活動している BODY PARTNARS の 藤元大詩(ふじもとたいし)です!(@taishi_fujimoto

 

今回の記事では、下半身のトレーニング種目の王道種目「スクワット」で膝が内側に入る動きの原因について解説したいと思います。

よくスポーツジムやフィットネスクラブで指導を受けるときにスクワットでは「膝が内側に入らないように意識して下さいね!」と言われることがあると思います。トレーニングの教科書や専門書にも記載されていて基本とされている考え方ですよね。

 

そもそも、スクワットで「膝が内側に入る動き」はNGなのでしょうか?

個人的な見解としての解答は「膝が過度に内側に入る動きはよくない」または「目的なく膝が内側に入る動きはNG」です。

比較的、低負荷でのスクワット動作の中で膝が内側に入る動きが癖づけられていることはあまりよくありませんが、たとえば高重量を扱うスクワット動作では、ときに意図的に膝を少し内側に入れて持ち上げる動きが行われていたりもしています。

 

一般の方が実践するスクワットの中では基本とする動きの「つま先」と「膝」の向く方向を揃えるのが良いです。意図的に膝を内側に入れるメリットはありませんし、むしろ膝が内側に入る動きが強く癖づいているフォームは修正した方が良い場合が多いです。

 

それでは、実際に膝が内側に入ってしまう原因について解説していきます。

スクワットで「膝が内側に入る」原因

スクワットで膝が内側に入る(以下、ニーイン)原因は下記のようなことが考えられます。

  • 臀筋群の活動が弱い
  • 股関節の可動性(柔軟性)が低い
  • 足関節の可動性(柔軟性)が低い
  • X脚(膝外反)の姿勢になっている
  • 足部が扁平足になっている
  • 重心の位置が不安定になっている

臀筋群の活動が弱い

臀筋群とは、お尻の筋肉のことで大臀筋や中臀筋、小臀筋などの筋肉があります。

これら臀筋群がしゃがむ動作や立ち上がり動作の際に機能していない状態だと膝は内側に入りやすくなります。特に臀部の中でも側面に位置する中臀筋の働きは、ニーインを防ぐために非常に大切な役割を担っています。

 

もし、臀筋群の活動が弱くてニーインしている場合には、スクワットの前に臀筋群の活動を活性化(アクティベーション)させるエクササイズを入れると良いです。

臀筋群|アクティベーションエクササイズ

臀筋群を活性化(アクティベーション)させるエクササイズもご紹介していますので、どのような内容かチェックしてみて下さい。

 

股関節の可動性(柔軟性)が低い

股関節の可動性(柔軟性)が低い場合もニーインしやすくなります。スクワットの動きの中では、股関節の屈曲(曲げる動き)と軽度の外転・外旋(外に広げる・外に捻る動き)が必要です。

特に股関節の屈曲動作に制限がある場合に、ニーインするケースが多い傾向です。

股関節の屈曲動作を制限する原因には、下半身の後方組織の大臀筋や中臀筋(後部繊維)、ハムストリングスなどの筋肉が硬く、緊張することで動きが制限されると考えられます。

股関節の屈曲角度に求められる角度は、スクワットでしゃがむ深さによって変わります。一番深い位置(ボトム)まで下げる動きになると股関節に求められる屈曲角度も大きくなります。

反対に浅め(ハーフ)のスクワットであれば、股関節に求められる屈曲角度も小さくなります。

 

しゃがむ動きや物を拾う動き、床の上に座る、あぐら姿勢など日常生活の中では、股関節に対して曲げる動きが求められる場面はよくあります。フルスクワットまで必要な股関節の動きが日常生活の中ではそれなりに起こっているということです。

股関節の動きの制限によってニーインが起こっている場合には、大臀筋や中臀筋、ハムストリングスの後方組織に対するストレッチ、股関節屈曲動作に対するモビリティエクササイズを実施してみて下さい。

大臀筋・中臀筋|スタティック・アクティブストレッチ

ハムストリングス|スタティック・アクティブストレッチ

 

足関節の可動性(柔軟性)が低い

次に足関節の可動性(柔軟性)が不足しているケースです。足関節の背屈動作(曲げる動き)の制限が起こっている場合にも、スクワットでニーインしやすくなります。

足関節の曲げる動きが制限される原因としては、下腿三頭筋(ふくらはぎ)の短縮・過緊張(筋肉が硬くなる)や距骨の滑り・転がりが悪くなっている(骨の位置関係・動きが悪い)ケースが考えられます。

 

こちらの記事では、下腿三頭筋の短縮・過緊張によって起こる背屈制限に対する改善方法をご紹介していきます。ぜひ参考にしてみて下さい。

下腿三頭筋|スタティック・アクティブストレッチ

 

X脚(膝外反)の姿勢になっている

X脚姿勢とは、膝が外反している状態のことを表しています。いわゆる、内股している姿勢のことです。

X脚の姿勢では、元々左右の膝の間の距離が近くなっている状態のため、当然スクワット動作でもニーインしやすくなります。そもそも、X脚姿勢の歪みが起こっている時点で周辺に位置する筋肉の活動にも乱れが生じていることが予測できます。

 

X脚姿勢が原因となってスクワットでニーインする場合には、まずX脚を改善・修正することから始めていきましょう。X脚を改善していく中でも、X脚になってしまった原因を探り・みつけて改善していく方法・対策を考えていきましょう。

 

足部が扁平足になっている

扁平足とは、足部の土踏まずが減少している状態・姿勢のことを表します。扁平足になっている人も膝が内側に入りやすくなります。

扁平足も先ほどのX脚と同じで、扁平足を改善するためのエクササイズや対策をとっていくことが必要です。そのためには、まず扁平足になってしまった原因を探っていくことが必要です。

扁平足になりやすい人は、「足関節の曲げる動きが硬い」とか「足趾の筋群が使えていない」などの原因が考えられます。

 

重心の位置が不安定になっている

重心の位置が不安定になっている人は、しゃがむ動作や立ち上がり動作の際に膝の位置も不安定になりやすいです。

下肢の3関節である足関節・膝関節・股関節の動きには繋がりがあって重心の位置が変化すること、上に付随する関節の位置関係も骨連鎖によって影響されます。

 

小指側の小趾球に対する荷重が大きくなると、脚は全体的に外旋しやすく、膝は外側に開いてしまいます。動作中に内側に対する比重が大きくなり、小指が浮くような状態になっていると膝も内側に入りやすくなってしまいます。

 

このように重心の位置・バランスが変化すると繋がっている関節の動きに影響されていきます。基本的なスクワット動作では、母趾球・小趾球・踵の3点にしっかり荷重させた状態が望ましいです。

比重に偏りがでると、動きにも偏りが生じる原因となります。

この記事のまとめ&最後に

  • 一般の方が実践するスクワットでは基本とする動きの「つま先」と「膝」の向く方向を揃えることが理想的
  • スクワットで膝が内側に入る主な6つの原因
    1. 臀筋群の活動が弱い
    2. 股関節の可動性(柔軟性)が低い
    3. 足関節の可動性(柔軟性)が低い
    4. X脚(膝外反)の姿勢になっている
    5. 足部が扁平足になっている
    6. 重心の位置が不安定になっている
  • まずはスクワットで膝が内側に入ってしまう「原因」を知ること
  • それぞれの原因に対して改善するための方法や手段は異なる

 

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藤元大詩/Taishi Fujimoto
藤元大詩/Taishi Fujimoto
フリーランス パーソナルトレーナー兼アスレティックトレーナー 。数年間パーソナルトレーニングジムに所属して、延べ年間1300以上のパーソナルトレーニングセッションを担当し、多くのクライアントのカラダに対する不調や悩みの問題を解消する。腰椎椎間板ヘルニアや分離症、脊柱管狭窄症、半月板損傷や靭帯損傷などの膝のケガ、糖尿病の方など…一般の方をはじめ、高齢者やスポーツ選手、アスリートへのトレーニング指導も担当している。
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