【解剖学】トレーナーが知っておくべき『内肋間筋』の役割と基礎知識

今回は解剖学シリーズということでトレーナーが知っておくべき『内肋間筋』の役割と基礎知識について解説します。体幹部の機能的な構造を理解する上で必ず知っておきたい知識のひとつです。
内肋間筋とは?
内肋間筋|起始・停止・作用・支配神経
内肋間筋は下位の肋骨上縁から起始し、上位の肋骨下縁に停止しています。
肋間神経(T1-11)に支配され、後外側に位置する骨幹線維では努力性呼気に作用し、前方に位置する胸骨近傍線維では吸気に作用します。
内肋間筋 Internal intercostal Muscle |
|
起始 | 下位肋骨の上縁 |
停止 | 上位肋骨の下縁 |
支配神経 | 肋間神経(T1-11) |
作用 | 努力性呼気(骨幹線維) 吸気(胸骨近傍線維) |
内肋間筋の筋連結
内肋間筋は各肋骨間において外肋間筋の深層に位置し、最内肋間筋とはほぼ同じ深さ・走行で位置しています。
外肋間筋と大胸筋と胸横筋、腹直筋、胸骨舌骨近、胸骨甲状筋、最内肋間筋、横隔膜と連結しています。
内肋間筋の機能的な役割
内肋間筋は肋骨の動きに関与するため、呼吸機能に大事な役割を果たしています。
通常の呼気では、横隔膜の弛緩によって受動的に息が吐き出されるような仕組みですが、努力性の呼気時には内肋間筋が上位肋骨を引き下げることによって胸郭の容積を減らして呼気が行われています。
解剖学をもっと詳しく学ぶなら!
①カパンジー機能解剖学 III 脊椎・体幹・頭部 原著第7版
②プロメテウス解剖学 コア アトラス 第3版
③筋骨格系のキネシオロジー 原著第3版
https://fujimototaishi.com/2020/12/23/personaltrainer-books-top8/
正しい知識を身につけて最適なアプローチを!
パーソナルトレーナーや指導者である以上、解剖学は必ず勉強しておくべき分野のひとつです。目の前のクライアントや選手に対して、身体の構造に基づいた正しいアプローチを目指していきましょう。
https://fujimototaishi.com/2022/06/06/anatomy-rectusabdominis-trainer/
https://fujimototaishi.com/2022/06/08/anatomy-internaloblique-trainer/
https://fujimototaishi.com/2022/03/30/anatomy-thoracicregion-trainer/
https://fujimototaishi.com/2022/03/26/anatomy-spine-trainer/