【解剖学】トレーナーが知っておくべき『内腹斜筋』の役割と基礎知識

今回は解剖学シリーズということでトレーナーが知っておくべき『内腹斜筋』の役割と基礎知識について解説します。体幹部の機能的な構造を理解する上で必ず知っておきたい知識のひとつです。
内腹斜筋とは?
内腹斜筋|起始・停止・作用・支配神経
内腹斜筋は胸腰筋膜と鼠径靭帯と上前腸骨棘と腸骨稜から起始し、胸郭にある第10〜12肋骨と腹直筋鞘と精巣挙筋に停止しています。
内腹斜筋は肋間神経と腸骨下腹神経と腸骨鼠径神経に支配され、同側方向への体幹の側屈と回旋、体幹の屈曲(前屈)、胸郭の引き下げの動きに作用します。
内腹斜筋 Internal Oblique Muscle |
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起始 | 胸腰筋膜深葉、鼠径靭帯 上前腸骨棘、腸骨稜の中間線 |
停止 | 第10−12肋骨の下縁 腹直筋鞘、精巣挙筋 |
支配神経 | 肋間神経 |
作用 | 体幹の側屈と回旋(同側) 体幹の屈曲(前屈) 胸郭の引き下げ |
内腹斜筋の筋連結
内腹斜筋は結合組織を介して外腹斜筋と腹横筋と腹直筋と連結しています。また、アンテリアオブリークサブシステム(AOS)では内転筋群との繋がりもあります。
内腹斜筋の機能的な役割
内腹斜筋は同側方向への側屈と回旋に作用するため、回旋動作が伴うスポーツ競技においては非常に重要な役割を担っています。
仙腸関節と腰椎骨盤帯に対しての安定化機構としての役割を担っています。他の腹筋群と股関節伸筋とともに骨盤後傾に作用する役割もあります。
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内腹斜筋のトレーニングとストレッチ
内腹斜筋を強化する筋力トレーニング
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内腹斜筋を伸ばすストレッチ
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パーソナルトレーナーや指導者である以上、解剖学は必ず勉強しておくべき分野のひとつです。目の前のクライアントや選手に対して、身体の構造に基づいた正しいアプローチを目指していきましょう。
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