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【トレーニング論】トレーナーが知っておくべき『パフォーマンスピラミッド』とは

藤元大詩/Taishi Fujimoto

パフォーマンスピラミッドとは

今回は、トレーナーであれば知っておくべき知識『パフォーマンスピラミッド』について解説したいと思います。

ここ数年間でトレーニング業界では、よく耳にする言葉のひとつです。意味はその名の通り、パフォーマンスに関係する要素・能力が階層わけされているものです。

スポーツ選手だけでなく、一般の方にも通ずる意味を持っています。今回の記事を最後まで読み進めることで「パフォーマンスピラミッドとは何か?」「パフォーマンスピラミッドを活かした指導法」について理解することができるようになると思います。

パフォーマンスピラミッドの構成要素

パフォーマンスピラミッドは、3〜5階層の要素に分けられて構成されることが多いです。今回の記事では、3階層の要素に分けて解説していきます。

1番下の階層に位置するのが「ムーブメント」、2番目の真ん中の階層に位置するのが「パワー」、一番上に位置するのが「スキル」です。

このように大別すると3階層にわけることができますが、それぞれの階層の中にはより細かい要素が入ることになります。要素については次に説明していきます。

①ムーブメント – Movement

ムーブメントとは、動作や動きの流れという意味です。ここでは「思い通りに動かせるカラダ」と認識してもらえるとわかりやすくなるかなと思います。

まずは、土台となる「正しいカラダの動かし方」を身につけるために必要な要素がこのムーブメントには詰まっています。

筋の柔軟性や関節の可動域、可動性、安定性、バランス、視覚、体性感覚、動作パターンなど…ムーブメント(Movement)には多種多様な幅広い要素が含まれています。

より細かい要素として考えていくなら、睡眠や栄養、聴覚、味覚、嗅覚なども…この土台となる要素の中に含んでいいかと思います。

②パワー – Power

パワーとは、力・力量という意味です。ここでは「フィジカル(体力)」と認識してもらえるとわかりやすくなるかなと思います。

筋力や筋持久力、スピード、パワー(瞬発力)、敏捷性などのフィジカル的要素の多くがこのパワー(Power)に含まれています。

ストレングス系のトレーニング、切り返し能力向上のためのアジリティドリル、スピード向上系のスプリントトレーニングなど…様々なアプローチで高めていきます。

③スキル – Skill

スキルとは、教養や訓練を通して獲得した能力のことです。スポーツ選手でいうなら、競技自体の「技術」です。

例えば…野球なら、投げる、打つ、走る、守るといった走・攻・守・投などに関わる能力のことです。バレーボールなら、スパイクやブロック、レシーブ、トスなどに関わる能力のことです。戦術などもここに含まれます。

一般の人に置き換えると、日常生活に起こる全ての要素があてはまるものとして考えることができます。一般人にとって日々行動しているすべてのことがピラミッドの一番上に来るものだと捉えます。

パフォーマンスピラミッドを活かした指導法

パフォーマンスピラミッドの説明から、土台となる「ムーブメント」をまずはじめに鍛えることが大切ということが少しイメージできたかと思います。

この一番最下層にあるムーブメントは細部までみると睡眠や栄養なども含まれる。この土台となる要素が安定するということは、コンディション状態が高い状態になります。

コンディション(カラダの調子)は、仕事やスポーツ、趣味、家事、育児と…全ての土台であることは言うまでもありません。体調が崩れていると、トレーニングの効率も、スポーツの練習の質も低下してしまいます。

まずは全ての土台となるムーブメント(コンディショニング)を高めること。その次にパワー(フィジカル能力)を高め、最後にスキル(技術)を高める。この流れで強化していくことが理想的な順番といえます。

パフォーマンスピラミッドを考慮して適切なアプローチをすることでクライアントの成果をより高めることできるはずです。

正しい知識を身につけて最適なアプローチを!

パフォーマンスは演技や演奏という意味(人目をひこうとする行為)であることから、スポーツ選手やアスリートの中で使われるイメージが強い言葉かもしれません。

しかし、今回説明したように一般の人たちの中でも同じようにパフォーマンスは存在しています。仕事や家事、育児、趣味など…すべてパフォーマンスが関わっています。

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ABOUT ME
藤元大詩/FUJIMOTO TAISHI
藤元大詩/FUJIMOTO TAISHI
B−LEAD代表パーソナルトレーナー/講師
フリーランス パーソナルトレーナー兼アスレティックトレーナー 。数年間パーソナルトレーニングジムに所属して、延べ年間1300以上のパーソナルトレーニングセッションを担当し、多くのクライアントのカラダに対する不調や悩みの問題を解消する。腰椎椎間板ヘルニアや分離症、脊柱管狭窄症、半月板損傷や靭帯損傷などの膝のケガ、糖尿病の方など…一般の方をはじめ、高齢者やスポーツ選手、アスリートへのトレーニング指導も担当している。
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