呼吸の乱れが原因で起こる5つの不調・痛み|正しい呼吸を身につける方法
呼吸の乱れが原因で起こる5つの不調・痛み
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[chat face=”IMG_9110.jpg” name=”B-LEAD代表 藤元” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru” ] みなさん、こんにちは!大阪でフリーランスパーソナルトレーナー/アスレティックトレーナー として活動している B-LEAD の 藤元大詩(ふじもとたいし)です!(@taishi_fujimoto) [/chat]
今回の記事では、呼吸の乱れが原因で起こる5つの不調・痛み、正しい呼吸を身につける方法というテーマでお話します。人が生きるために必要不可欠な「呼吸」という機能が健康・身体に及ぼす影響について解説していきます。
「呼吸と健康・身体との繋がりを知りたい!」「呼吸を整える方法を知りたい!」
「呼吸が乱れる原因を知って対策したい!」と思う人の参考になれば幸いです。
呼吸の乱れが原因で起こる5つの不調・痛み
- 姿勢の歪み(反り腰、猫背、ストレートネック)
- 腰痛、肩コリ、首の痛み
- 不眠症/睡眠の質の低下
- 疲労の回復力の低下
- 集中力の低下
細かく分けると5つではありませんが…呼吸が乱れると上記のような不調、痛みが起こることが考えられます。
さて、それでは次に呼吸が乱れている状態について解説していきます。
呼吸が乱れている状態とは?
- 1回あたりの呼吸が浅い
- 呼吸筋が正しく機能していない
- 口呼吸になっている
- パラドックスな呼吸になっている
上記で挙げたような状態になっている人は、呼吸が乱れている可能性が非常に高いことが考えられます。呼吸の乱れは、身体の不調・痛みを引き起こす原因に繋がります。
1回あたりの呼吸が浅い
1回あたりの呼吸が浅くなると、呼吸の回数が増えてしまい、排出される二酸化炭素がさらに増えて血中の二酸化炭素の濃度が減ってしまい、酸素がミトコンドリアに運ばれず、酸欠状態に陥ってしまいます。
安静時の大人の1回換気量(1回の呼吸で吸ったり吐いたりする量)は平均500ml。そのうちガス交換されない死腔量を引いた350mlが実際にガス交換される肺胞換気量。
浅い呼吸と深い呼吸の肺胞換気量の差は1回750ml、1分間だと約2Lの差が!
酸欠状態になると、集中力の低下や慢性疲労(疲労の回復力の低下)、肩こりなどの原因に繋がってしまいます。
呼吸筋が正しく機能していない
呼吸に機能する筋肉は、主に上半身の胸郭付近に位置する横隔膜や肋間筋、腹筋群、斜角筋などの筋肉です。これらの呼吸筋が正常に機能していない状態では、呼吸補助筋となる筋肉が過度に活動してしまうことになってしまいます。
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[ac-box01 title=”呼吸筋と呼吸補助筋の分類(クリックで見る)”]
呼吸筋 | 呼吸補助筋 |
横隔膜 | 胸鎖乳突筋 |
大胸筋/小胸筋 | |
内肋間筋/外肋間筋 | 腰方形筋 |
胸横筋 | |
腹直筋 | 僧帽筋 |
前鋸筋 | |
内腹斜筋/外腹斜筋 | 上後鋸筋/下後鋸筋 |
鎖骨下筋 | |
腹横筋 | 肋骨挙筋 |
脊柱起立筋群 | |
斜角筋 | 広背筋 |
肋下筋 |
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正しく呼吸が機能せずに、呼吸補助筋に分類される僧帽筋や胸鎖乳突筋が過度に活動した状態になってしまうと肩コリや首の痛み、頭痛の原因に繋がってしまいます。また、呼吸補助筋にはアウターマッスルに分類される筋肉(グローバル筋ともいう)が多く、過活動を起こすと筋疲労、筋緊張による痛みの原因に繋がる可能性も考えられます。
口呼吸になっている
口呼吸がクセ付いてしまうと、睡眠時の無呼吸症候群や口元のたるみ、ほうれい線、風邪、虫歯、歯周病などの原因に繋がってしまいます。また、進行していくとやる気が起きない、鬱状態になってしまうといった精神に関する症状に繋がる可能性も考えられます。
日本病巣疾患研究会(JFIR)の記事で口呼吸について、よりわかりやすく解説されています。口呼吸の原因、引き起こされる病気、診断方法について知りたい方は、是非上記リンクより確認してみて下さい。
パラドックスな呼吸になっている
ラスト4つ目は、パラドックスな呼吸になっている状態です。パラドックスとは、下記のような意味を持つ言葉です。
「パラドックス」は英語の「paradox」のことで、「逆説」「ジレンマ」「背反」「矛盾」などを意味する言葉です。世間一般的には正しいと認識されているものごとに対し「反対の主張、反対である状況や事態、また反対の概念」、つまり「定説にさからうもの」を指す言葉でもあります。
正常な呼吸では、息を吸った時に膨らみ、息を吐いた時に凹むようにしてお腹と胸がほぼ同じタイミングで動きます。
シンクロ呼吸 | 腹腔 | 胸腔 |
息を吸う | 膨らむ | 膨らむ |
息を吐く | 凹む | 凹む |
パラドックスな呼吸になっている状態では、息を吸った時に胸は膨らんでいるがお腹は凹むといった感じでどちらか一方が逆の動きをしている状態です。パラドックスな呼吸も不調が起こりやすい異常な呼吸パターンです。
パラドックス呼吸 | 腹腔 | 胸腔 | |
ケース① | 息を吸う | 膨らむ | 凹む |
息を吐く | 凹む | 膨らむ | |
ケース② | 息を吸う | 凹む | 膨らむ |
息を吐く | 膨らむ | 凹む |
呼吸の乱れを改善する方法
10″-20″ 腹式呼吸
呼吸の乱れを改善する方法として「10″-20″ 腹式呼吸」をご紹介します。下記の順序で実践してみて下さい。
[jin-fusen2 text=”10-20 腹式呼吸の実践方法”]
- 仰向けに寝転ぶ(両膝は90°に曲げた状態)
- 10秒かけて鼻からゆっくりと息を吸う
- 20秒かけて口からゆっくりと息を吐く
- 5〜15回を目安に繰り返す
やり方は非常にシンプルです。但し、間違った呼吸のパターンで続けても効果は期待できません。呼吸時の胸部(胸腔)と腹部(腹腔)の動きを確認しながら実践してみましょう。
最初は、パラドックスな呼吸になってしまったり、呼吸の秒数が短くなってしまうなど、正しいパターンで実践できない人もいると思います。最初からスグに改善できなくても構いませんので、少しずつで修正・改善していきましょう。
10秒 – 20秒の長さで実践することが難しい場合は、5秒 – 10秒/3秒 – 6秒と短くして実践してみましょう。
「鼻呼吸」を身につける方法
舌の位置を変えるだけで鼻呼吸を身につけることができます。舌が下に垂れている状態では、口も開きやすくなってしまい、口呼吸原因に繋がってしまいます。舌を上顎(うわあご)に当てるようにすることで自然と鼻呼吸しやすい状態にすることができます。
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口で呼吸している人は、下の位置を確認して是非意識してみて下さい。
この記事のまとめ&最後に
今回の記事では、呼吸の乱れが原因で起こる5つの不調・痛み、正しい呼吸を身につける方法というテーマでお伝えしました。呼吸は1日で約2〜3万回する機能です。これだけ多くの回数を間違った呼吸で続けていると、不調・痛みに繋がることは不思議ではありませんよね。
[chat face=”IMG_9110.jpg” name=”B-LEAD代表 藤元” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru” ] 呼吸は身体の土台ともいえる機能の一つです。正しい呼吸パターンを身につけて不調・痛みの少ない身体を目指していきましょう。今回の記事の内容が一人でも多くの方の悩み解決の参考になっていれば嬉しいです! [/chat]